模倣の法則:最近の再評価が分かった気がする

ガブリエル・タルドの「模倣の法則」を読みました。
ガブリエル・タルドジル・ドゥルーズにも影響を与えたフランスの社会学者。
模倣という概念を用いて社会現象を説明した本書は1890年に公刊されたものだが、近年ラッツァラートらによってポスト近代の社会運動の理論を構築する試みの中で再評価されています。デザインの世界では、タルドは流行を社会学的に論理的に解釈しようとした人として名前が出てきます。

以前の日本語訳は永らく絶版になっていたのですが、本書は今年の9月20日に新たな日本語訳として発行されました。
若手の池田祥英(1973年生まれ)・村澤真保呂(1968年生まれ)両名による訳は、大変読みやすい。
(500ページ以上の厚い本ですが、大事な仕事を後回しにして今日1日で読めました。)
文章表現として読みやすいのと同時に「ネットワーク社会としての現在」に住んでいることで「タルドの理論で現在を読み解く」事が出来ることを実感していることが大きいのかなと思います。
翻訳者による巻末の解説2つを読んでから本文に入った方が、理解しやすいと思います。
PORSAS blogから転記

模倣の法則

模倣の法則